経験は何よりも饒舌

10年後に真価を発揮するかもしれないブログ 

株式会社はてなを退職します

From: 株式会社はてな
To: Amazon Web Services EMEA SARL

2020年8月から2023年2月末まで、2年半くらいエンジニアとしてアルバイトをし、3つのチームでお世話になりました。

はてなブログ(2020年8月~2021年7月)

面接を受けたのは学部2年の夏。
その頃にはコロナが猛威を奮っていて、大学は動画を提供する施設になっていました。
1浪までして入った社会学部ですが、社会に興味が持てず、情報学の独学に励み、評価されず、楽しみや評価されたことは忘れ、理想のスケールとの乖離に陰鬱となり、後戻りはできぬと吐きそうになっていた頃に、憧れていたはてなに入れることになりました。
家では集中できなかったのと、三条あたりを歩くのが好きだったので、週3回フルタイムでオフィスに出社していました。
キャンパスの喧騒より、御池ビルの静閑が心地よく、オフィスに行った回数がキャンパスのそれに迫ろうとしていて、その事実が、自分はエンジニアであるという矜持をより強固にしたのでしょう。
ある時期までかなり美味しいお弁当が提供されていて、体制の変更で提供されなくなってからは、高級感漂う松屋ホテルユニゾ京都烏丸御池店に通っていました。

まずは普通の学生では触れないであろう言語、Perlの入門から始まりました。
もともとJavaScript,Rubyあたりを触っていたのですが、Perlは衝撃的な言語でした。
はてなブログのコードはそれまでの経験からするととてつもなく精巧かつ巨大で、最初の頃はメンターさんにかなり面倒を見てもらいました。
特にコードレビューは深く正確で、これ以上のレビューを受けることはそうそうないだろうと今でも思っています。
フロントエンドとバックエンドの境なくいろいろやっていて、多かったのが機能修正・改善でした。
表に出ているのだと、例えばこの中のいくつかをやっていました。
staff.hatenablog.com
半年ほど経てば、荒削りだった思考がましになったと自覚するまでになり、数多くのタスクに手をつけていました。
アルバイトは手数が勝負だと思っていたので、多いときは1日に10件くらいのissueをちょっとづつ進めてまたレビューに投げるというような状態でした。
そのうち数ヶ月単位のプロジェクトにも携わるようになり、企画やデザイナーの方と密に関わったり、デプロイやらキャッシュやらを考慮するエンジニアにもなれました。
staff.hatenablog.com
日々自分が開発しているブログを読み、書き、反応も貰える充足感。
その一方で、エンジニアとしての実力にまだ飢えていました。
時間があって余裕がなかったからか、他人にできて自分にできないことが許せなくて、興味ないことは認めないことで排除するスタンスをとっていた。

シスプラ(2021年11月~2022年4月)

他社のインターン等の事情で8月から10月末まではてなを離れていました。
OSS活動に熱中していたようです。
wafuwafu13.hatenadiary.com
はてなブログのチームではインフラを触る機会があまりなかったので、異動したいと申し出ました。
心残りがあったので、引き続きはてなブログにも顔を出していました。
developer.hatenastaff.com
インフラ寄りのタスクは必要な思考が異なり、タスクがあっても前提知識が足りずアプローチの仕方が分からない状態で、ここでもメンターさんに面倒を見てもらいました。
CI/CDの整備や構築、そして普通の学生では叩かないであろうAkamaiAPIであれこれするタスクなどをこなし、アプリケーションの開発と異なる面白さが発見できました。
その頃には家が集中できる環境になっていたので、リモートしか受け付けない体になりました。
3月にオフィスが移転されたのですが、最終出社以外1度も訪れることはありませんでした。
余裕と惰性を感じさせない日々を貫く緊張感と共に過ごすことは特別でも日常でもなかった。

Mackerel(2022年4月~2023年2月)

AWSなど手段を問わず関わってみたかったサービスがあり、Mackerelもその1つでした。
そのため、就活は終了していましたが、時給交渉が成功したことも相まって、はてなを離れずMackerelチームに異動することにしました。
興味はインフラにあったのですが、AngularJSからReactへの移行プロジェクトが進んでいたので、それに加わることになりました。
フロントは1番得意な領域だったのですが、大規模な移行プロジェクトに継続的に関わったことはなかったので、学びがいろいろありました。
それがひと段落したのが9月頃で、そこからはチームが変わってOSSを7割、残りは内部の改善や構築をしていました。
この働き方が1番性に合っていて、かなり楽しかったです。
https://github.com/pulls?page=1&q=author%3Awafuwafu13+org%3Amackerelio+org%3Amackerelio-labs
急いで繕った夢が叶った。



振り返れば大学生の半分を超える期間をはてなで過ごしてきました。
はてなに関わった方が積み上げた土台の上でひたすら自分のやりたいことだけやらせていただきました。インターンもバイトもずっと続いてほしいです。
大変お世話になりました。ありがとうございました。