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統計検定1級受験記

統計検定1級の「統計数理」と「統計応用(社会科学)」を受験したのでいろいろまとめておく。

モチベーションと数学力

モチベーションとしてはいくつかあって、まずは時間があった。
夏の終わりから11月にかけてアルバイトを控えていたので、今までしてこなかった資格勉強をしようという気になった。
勉強したい資格として、統計検定、データベーススペシャリストネットワークスペシャリスト、TOIEC、簿記2級、AWS認定資格があった。
ネットワークスペシャリスト、簿記2級に関しては受ける時期がまだ先だったので手をつけなかった。
TOIECに関しては一回受けたことがあるしいつでも受けられるので手をつけなかった。
AWS認定資格は学習期間にも費用がかかり続けると思ったのでモチベーションが湧かなかった。
データベーススペシャリストはちょうど秋にあったので10月に受けてきた(結果が出たらまとめる)。

そもそもなぜ統計検定を受けたかったかというと、まずは数学をきちんと勉強したかった。
ソフトウェアエンジニアとしてアルバイトやインターンをする上では数学力不足に悩んだことはなかったが、趣味でHaskellを深めるためにTaPLを手に取ったり、社会科学と因果分析に興味をもったり、OSSのもっとコアな部分を理解しようとした時に数学の壁があった。
社会学部で、そこそこちゃんとした統計の講義やゼミを受けたり、般教で線形代数を取ったことはあるけれど、あくまで文系生徒を対象としたもので、一般の理系学部生がどれほどの理解力を求められているのかを知るためにも統計検定は有用だと思った。
あとは機械学習がアプリケーションに組み込まれることがスタンダードになってきているように見えていて、機械学習分野の動向を全く無視して過ごすのも自分の中ではうーむという感じがしおり、まずは数学への圧倒的理解力不足を解消したかった。
記述式の対策をした方が数学を解く練習になりそうだからと、統計応用の社会科学に興味があったからという理由で1級を選んだ。

今まで数学を全くしてこなかったわけではなかった。
数学1と数学2は高校生の時に学んでいたし記憶もあったので、青チャートを眺めてこんな感じだったと思い出せる状態ではあった。
今年に入ってからゼロから作るDeepLearningを読み始めたり数学3の教科書をSymPyで解き始めたりしていた。
なんとなく高校数学を思い出したり、数学3をカバーしたり、線形代数をちょろっと理解している状態ではあったが、数学の問題を解くという練習や行為は受験以来全くしてこなかったので、本格的に対策をすることにした。

対策

まずはネットで情報を集めた。
統計検定 1 級に合格する方法 - Qiita
文系で統計検定1級に合格した|khosoda|note
統計検定1級の勉強法|蒼天|note
統計検定一級受検体験記-ぐぐりらにっき
合格者の声|統計検定:Japan Statistical Society Certificate

情報を踏まえて参考書をいろいろ検討して、まずはマセマで基礎を固めることにした。
マセマの学習フローチャートでは確率統計に入る前に、微分積分があったからまず微分積分をすることにした。
また、他の記事では線形代数の知識もあったほうがいいと書いてあったので線形代数もすることにした。
9月から資格勉強をする時間がまとめて取れて、10月中盤にデータベーススペシャリストがあったから、10月中盤までに微分積分線形代数の基礎を固めることにした。
マセマは解説が非常に丁寧で理解しやすかった。
多少詰まるところはあったけど気にせず曖昧なままで最後まで進めた。
数学の問題を解くという行為に慣れるため、演習問題の解答を隠して紙に書いて解いてみるということもした。

データベーススペシャリストが終わったので残り1ヶ月で統計をどんどん進めることにした。
まずはマセマの確率統計を同じように多少詰まるところはあったけど気にせず曖昧なままで最後まで進めた。
これで微分積分線形代数、確率統計の大体の概要は把握できたから、マセマの次の本を検討した。

他の記事を参考にして現代数理統計学の基礎現代数理統計学のどっちかにしようと決め、京阪三条あたりの丸善でパラパラと眺めて自分に合っていそうな現代数理統計学の方を選んだ。
実際読み進めてみると、文章が多めで丁寧だということは伝わるが、各章の初めの方しか理解できず、各章の後半あたりは読み流すだけになってしまった。
理解度がかなり浅かったので、マセマと現代数理統計学の間を埋めるため、明快演習 数理統計を購入した。
各項目に例題がついているので、現代数理統計学で理解できなかった項目が例題の中で登場する場合は、使い方とか解き方がわかったりしてよかった。
ただマセマと比べたら解説が理解しにくく、繰り返し解くということはせずにリファレンスとして目を通して雰囲気を理解するために使った。
明快演習 数理統計でも理解できなかった現代数理統計学の項目は、はじめての統計学というYouTubeチャンネルの解説を紙にまとめて理解しようとした。
マセマの理解度に比べて明快演習 数理統計と現代数理統計学の理解度は格段に低かったが、とりあえず過去問に目を通してみることにした。
有意に無意味な話というサイトから2015/2018/2019の統計数理の過去問を3問ずつ取ってきて、2016/2017の公式問題集を購入した。
まずは2015/2018/2019の統計数理の過去問を解いてみたが、各問の小問1すら解けず、小問3もしくは小問4以降からは解説を読んでもわからないという状態だった。
関連する項目を現代数理統計学で深めようとしても、そもそも現代数理統計学もあまり理解できていないからほんの少し理解が進むだけだった。
とりあえず小問1,2に手をつけられるようにするため、マセマの説明文や解法を0から導出できる練習をした。
具体的には、演習問題をすらすら解けるようにする他、例えば「正規分布の確率関数からモーメント母関数を導出し、それを用いて正規分布の期待値と分散を求めよ。」というようにマセマの解説途中の説明文も自分で問題化してスラスラ解けるように練習した。
ある程度暗記が必要だったから4~5周くらいしてやっと何も見ずに解けるようになった。
2016/2017の過去問も解いてみて、統計数理に関してはだいたい小問1,2に手をつけられる状態、小問3以降は解説を読んでも理解が曖昧という状態になった。
統計応用に関しては人文・社会科学の統計学に一通り目を通して2016/2017の過去問を解いてみて、同様にだいたい小問1,2に手をつけられる状態、小問3以降は解説を読んでも理解が曖昧という状態になった。

ちなみに統計検定の申し込みは同志社大学でやった。
確か文化情報学部は無料になってその他の学部は少し割引が効いた。
申し込みのために半年ぶりくらいに今出川キャンパスに足を運んだ。
販売機の押すボタンを間違えてしまって初めて金融課にお世話になった。

本番

申し込みの時に会場を指定できたかは覚えておらず、会場はまあまあ遠い御堂筋ホールだった。
最寄りから1時間程度でOsakaMetro御堂筋線なんば駅に到着して駅内徒歩1分のビルで受けた。
会場はかなり広くて1テーブルに1人でゆとりのある状態で受けれた。

解いた感触は過去問を解いた時と一緒で、だいたい小問1,2に手をつけれて、小問3以降は手が出せなかった。
モーメント母関数を導出するのはそのまま出たので、マセマの解説途中の説明文まで解けるようにする対策は良かったと思う。

反省、抱負

受ける前からまあ受からんだろうなとは思っていたし、合格点に届く分量の解答を書いていないから受からないことは確定している。
対策時間がもっと長かったらという反省もないというか、対策時間をもっと長くとれば小問3以降とか現代数理統計学の理解が進んで合格に近づいたとかは思えなくて、対策時間という次元じゃなくて年単位の精進ではないかと思っている。
とりあえず統計に関してはgaccoなどの機会や他の参考書をあたってみたりして理解を進めていこうと思う。
1級はもう受けないけど準1級は学生の割引が効く間に取っておきたいから多分受ける。
数学を本格的に勉強する機会を設けれたことはかなり良かったと思う。
次は英語とアルゴリズムやっていくぞー。